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施設探しから入居までの完全ロードマップ

施設の種類やサービスの違いが理解できたら、入居までの流れを見ていきます。

まずは高齢者施設とはどんなところなのかは、インターネットや本の情報だけでは見えない部分が多いので気軽に見学してみましょう

見学でイメージが見えてきたところで本格的に動き始めます。

まず、「なぜ親の施設を探す必要があったのか?」といった原点に戻って考えます。

言い換えればそれが今の課題のはず。その課題を解決する機能がある施設を選ぶのが必要です。

「入居して課題を解決できるのか?」を念頭に入れる

目次

一か所に絞らず複数の施設を見学する

施設の候補を絞り込むには、なるべく複数の施設の情報を集め、比較することが大切です。

比較する際は希望の優先順位を考え、予算を立てて情報を集めます。

情報を見比べることで一般的な設備やサービス、費用の相場などが明確になり、施設での生活がイメージしやすくなるからです。

資料請求のメリット
  • 理想の施設が具体的にイメージできる
  • 家にいながら効率よく比較できる
  • 見学の際のポイントが明確になる

資料には金額やプラン、食事などの詳しい情報が記載されています。

施設の強みや特長が分かりやすく書かれているので、比較しやすいのもうれしいポイントです。

効率的にできるだけ正しい情報を集めるには施設の資料を取り寄せるのが早い

資料の中からいくつかの施設を絞り込めたら、親や兄弟としっかり意向の確認をしましょう。

そこまでいったら「施設の見学」です。

見学は一つに絞って見に行くのではなく、必ず複数の施設を見に行きます。

複数を比較することでサービスの質の差が明確になります

また、施設の責任者や入居者などから直接話を聞いてみることも、運営姿勢などがわかり参考になります。

できれば当事者である親と一緒に行くのをおすすめします。

どんな雰囲気なのかを体感することで、イメージしていた理想の施設かどうかを家族みんなで共有、確認できるからです

親も子も「まあ、良さそうかな」と思えるところがあれば、できれば体験入居をしてみます。

そこで問題がなく納得できたら契約を結び、入居になります。

施設探しから入居までのロードマップ

準備:手近な施設を3〜4つ見学

STEP 1:入居の目的を明確にする

STEP 2:条件の優先順位を決める

STEP 3:予算の目安を立てる

STEP 4:資料を請求して情報収集する

STEP 5:候補の施設を絞り込む

STEP 6:親・兄弟と意向を確認

STEP 7:実際に足を運んで見学

STEP 8:体験入居

STEP 9:入居を決定・契約

STEP 10:入居開始

準備:手近な施設を3つ〜4つ見学

施設の情報をインターネットや資料だけで集めるには限度があります。

一番知りたい情報は施設の中にあるので、まずは気軽に3〜4つの施設を見学するのをおすすめします。

家の近くにある施設や、通勤途中で見かける施設があればそこでも充分です。

思い当たらなければGoogleの検索エンジンで近くの高齢者施設を探してみましょう。

この段階では、自分の目で見て感じることが大切なので情報収集にだけ活用させてもらって、アポイントの電話は直接施設にします。

サービス内容や親の要望などを細かく考え出すと足を踏み出せなくなるので、「施設がどんなところなのか」を知るための準備だと割り切りましょう。

イメージをつかむために最初は気軽に見学する

短期間に数カ所の施設を続けて見学すれば、「こんな感じのところがいいな」「こういうところは無理かな」といった実感が湧くはずです。

また、見学の手順がわかるので、今後入居を前提に親を連れて行くときに落ち着いて対応できます。

準備段階のポイント
  • 3〜4つの施設を選ぶ
    近所の施設や検索エンジン、広告などで情報収集
  • 施設に直接電話をして見学のアポイント
    希望の時間を聞かれたらお昼の時間がおすすめ
    「昼食の試食」もお願いしてみる
  • 見学は気軽にする
    違う種類、違う価格帯の施設を見学に行く

STEP 1:入居の目的を明確にする

高齢者施設というと「お金がかかる」というイメージが強いので「高いか、安いか」と料金を先に見てしまいがちです

料金はもちろん大切ですが「なぜ施設に入居するのか?」その目的を明確にするのが重要です。

下の表は特養の「入居申し込み理由」ですが「同居家族等による介護が困難となった」「介護する家族等がいない」が70%以上を占めています。

スクロールできます
理由人数割合
同居家族等による介護が困難となったため4,446 人55.6 %
介護する家族等がいないため1,558 人19.9 %
施設・医療機関から退所・退院する必要があるため1,321 人16.5 %
最期まで看てくれるため810 人10.1 %
現在の居所での認知症への対応が困難なため584 人7.3 %
入所費用が安いため506 人6.3 %
不明441 人5.5 %
その他395 人4.9 %
無回答329 人4.1 %
総数7998 人100.0 %
入所申込理由(厚労省:老人保健健康増進等事業)

特養の性格上「介護」を求めての入居は当然とも言えます。

しかし、身の回りのことができる高齢者を対象とする住宅型有料老人ホームや、サービス付き高齢者向け住宅に入居動機も「同居家族等による介護が困難となった」という理由がトップになっています。

住宅型有料老人ホーム
サービス付き高齢者向け住宅

介護が目的であれば、介護に力を入れている施設を探す必要があります。

その内容が認知症であるなら認知症の介護に対応している施設

医療処置が必要な介護であれば、医療体制が整っている施設となります。

「高いか、安いか」の前に入居の目的を明確にする

「独り暮らしが不安」が課題であれば、夜間に職員がいなくなる施設ではあまり意味がないでしょう。

サービス付き高齢者向け住宅の中にはそういったところがあります。

他に考えられる問題として、自立している親が介護に力を入れている施設に入ったことで、行動を制限されて暮らしづらくなってしまうケースです。

自立の際のサービス、介護が必要になった際のサービス、その移行がどうなっているのか確認しておくのも大切です。

STEP 2:条件の優先順位を決める

高齢者施設を検討するときの譲れない条件があるものです。

下の表のように条件をリストアップして、

  • 親が譲れない条件
  • 子が譲れない条件

親と対話しながらチェックを入れてみましょう。

親の判断力が低下している場合は、親の立場になって「これは優先順位が高いだろう」と想定してみてください。

他にも条件があれば追加していきましょう。

この条件に正解はありませんが、チェックを入れながら話すことで両者の考えの違いと、一致する部分がどこなのかはっきりします

後々「話がちがう」というトラブルがなくなるのでぜひチェックしてみて下さい。

譲れない条件が分かったことで、候補となる施設の選択肢が絞れていきます

その横にある優先度の高いものから順位をつけましょう。施設選びの参考になります。

STEP 3:予算の目安を立てる

高齢の親へ経済的支援を検討する時の注意点で、資金計画の立て方を紹介しました。

例えば・・・
  • 親の年齢:80歳
  • 想定寿命:100歳
  • 親の預貯金:800万円
  • 入居費用:100万円

上記の場合は月々に取り崩せる金額は2万円になりました。

当然のことですが、入居一時金が高くなると、取り崩しの金額は2万円より少なくなりますし、一時金が安ければ2万円より多くなります。

親が1ヶ月に支払える金額は収入額によって変動します。

例えば上記の例でしたら、収入が10万円だとすると月々支払い可能予算は介護費や生活費込みで

10万円+2万円=12万円となります。

予算=貯蓄+年金額+予備費から考える

もし親の年金が国民年金だけで月額6万円だとすると、月々の予算は6万円+2万円で8万円です。

そうなると、月額が安い介護保険施設を検討するか、子が支援するかの選択になります。

ただし、無理な支援は長続きしないのを忘れてはいけません。

また、年金が6万円と低い所得だとしても、親の通帳に1,000万円以上の蓄えがあると月額費用は軽減されません

預貯金が1,000万円以下になった時点で月額費用の軽減制度を受けられる可能性があるので、目先のことではなく長期的なシミュレーションをするのが大切です。

介護保険施設(特養・老健・療養病床)の場合は預貯金が1,000万円以上は注意

両親がそろって施設入居を検討する場合、父親が先に亡くなったら母親の年金がいくらになるか想定しておきましょう。

父親が会社員だった場合は、遺族年金があるとはいえ父親が受け取っていた年金をそのまま貰えるわけではありません。

それでもお金に困ることはないか?

国民年金でしたら遺族年金はないので、世帯の所得が半分に減ってしまいます。

>>資金計画|親の施設を探す前に本人の資産と収入を把握しておく

>>【親のための施設入居】お金の支払いが難しい時に利用したい制度

STEP 4:資料を請求して情報収集する

高齢者施設の情報源は大きく分けて3つあります。

施設の情報源
  1. 自治体の窓口
  2. 民間の紹介サイト
  3. パンフレットなどの資料

都道府県や自治体の公式サイト

介護保険施設の場合、各自治体で入居の基準を定めているケースが多いため、役場の窓口で相談するのが一番です。

介護保険施設以外の施設についても自治体が施設のリストを公表していることがあります。

公共の窓口なので特定の施設を紹介してもらうことはできませんが、エリアを絞って探すなら問い合わせてみましょう。

>>【親の介護施設探し】どこへ相談したらいいの?

民間の紹介センター

紹介センターは公的の施設、民間の施設を網羅的に紹介しているので希望の施設を見つけやすいです。

主に有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅、シニア向け分譲マンションなどの紹介を無料で行っています

紹介センターに勤めている職員は、専門的な知識に長けた相談員ばかりです。

施設の種類ごとの特徴についても当然のように熟知しています。

特定の施設の設備や雰囲気に関する情報等も持っていますので、有益な情報を入手できることもメリットです。

施設探しについて直接または電話で相談したい場合や、一括で資料を請求したい場合などにも便利です。

資料の送付を依頼する

集めた情報を整理して、気になる施設が見つかったら電話やメールで案内パンフレットを請求します。

資料に同封されている「重要事項説明書」からは、施設のより詳しい情報を得ることができます。

重要事項説明書は、施設の入居契約に関わる重要な事項が記されており、入居契約時に施設側が入居希望者に口頭で説明しなくてはならないものです。

パンフレットは抽象的な言葉が並んでいるのに対して、重要事項説明書は現実的な数字が書かれているので実情を読み解くのに役立ちます。

サービスの内容や利用料金など、施設の詳しい情報を知るのに役立ちますから、早めにチェックしておいて損はありません

STEP 5:候補の施設を絞り込む

取り寄せた資料をしっかり読み込みましょう。

どういった企業や団体が運営している施設なのかを、インターネットで企業名や団体名を検索して調べてみます。

信用力がある企業や団体かどうかが重要です

高齢者施設とは関連のない異業種の場合もあります。近年は大企業も福祉関連に参入しています。

また、パンフレットには会社の経営理念や運営方針が書かれています。

数件のパンフレットを読みくらべると、たいていの施設に「安心」「安全」といったワードが並んでいるのがわかります。

パンフレットと一緒に送られてきた重要事項説明書とも併せて読み、「安心」「安全」というワードの裏付けを確認します

パンフレットと併せて重要事項説明書もしっかり確認する

ここで希望条件と大きな幅がないか確認をします。

[STEP 2:条件の優先順位を決める]で検討した諸条件と合致するか確認しましょう。

  • 立地や暮らしの面でのこだわりは満たされそうでしょう?
  • 介護・医療の面は親のニーズに合うでしょうか?
  • 交流の面でも親の希望とズレがないでしょうか?

[STEP 3:予算の目安を立てる]で導いた予算で収まるかも大切なポイントです。

資料に記載されている費用の内訳や、将来生じるかもしれない追加料金を見落としていないか要確認。

ここまでの作業で、選択肢から外れる施設もあるはずです。外れた施設と「良さそう」とか「気になる」施設の二つに分けておきます。

作業中に疑問に思ったことや、もう少し詳しく知りたいことがあればノートを用意してメモしておきます。

興味のある施設ごとに記しておくと、見学の際に役立ちます。

資料を読むときのポイント
  • 母体は何をしている企業・団体か
  • 経営理念・経営方針は?
  • 立地、暮らしの面での条件は満たされているか
  • 介護・医療の面は親のニーズに合うか
  • 交流の面で親の希望とズレがないか
  • 予算に収まる料金か
  • 費用の内訳はどうなっているか
  • 介護サービスによって追加料金は発生するか

疑問に思ったことや、もっと詳しく知りたいことはノートにまとめておく

1:立地

親が住んでいる近くか、子が住んでいるいる近くの施設か。あるいは中間地点。

にとっては今後の生活拠点、子にとっては頻繁に通う場所となる大事な選択です。

2:介護内容

親が必要とする介護内容か。状況が変わった場合は退去か、そのまま暮らせる設定になっているか。

3:費用

の条件を満たして予算に収まるか。親のお金だけで100歳まで賄えるか。

適切な施設が見つからなければに戻って「立地」条件を広げて再検討する。

STEP 6:親・兄弟と意志を確認

施設に住みかえて、そこで暮らすのは親です。

親に判断力がある場合は、できる限り親の意思を大切にしてあげたいです。

絞り込んだ施設の資料をもとに、見学の意思があるか確認しましょう。

家族とのトラブルを避けるためにも情報の共有や相談を怠らない

兄弟と情報の共有ができていない場合は、できるだけ早く現状を説明しましょう。

親の施設入居を検討していて、親が同意しているかいないかを話します。

施設への住みかえは多額の費用がかかるので、取り寄せた資料も見せて意見を求めましょう。

これは、親が亡くなった時に子が相続できる額が減ることを意味しています

それどころか、お金が足りなくなれば子が支援することも考えられます。

相談せずに事を進めると「勝手にやっておいて、突然助けて欲しいと言われても・・」と言われるなど、将来的にトラブルに発展することもあり得ます。

トラブルにならなくとも、感じが良いものではありません

施設を検討している現状を伝えた結果、理解を得られなかったり意見が分かれてしまうこともあるでしょう。

その場合は、「なぜ施設の入居を検討しているか」に至った経緯を説明することが必要です。

それでも理解が得られなければ「それではどうするのか」代替案を提示するようにしてもらいます

STEP 7:実際に足を運んで見学

[STEP 6:親・兄弟と意向を確認]で親と兄弟の同意を得られたら、実際に見学に行きます。

施設に直接電話をして、見学の予約を取ります。その際、希望の時間帯を選べるようなら12時を指定しましょう。

お昼ごはんもどんな感じか知りたいので「料金を支払いますから、試食をできますか」と聞いてみます。

もっと詳しいことや、聞いてみたいことがあると思うので「施設長やケアマネージャーと話してみたい」とも伝えておきましょう。

お昼の時間帯は食堂に入居者が集まるので、男女比やどんな人柄などかも見られます。

さらに、食事介助の様子や、職員と入居者のやりとりも分かります。

お昼ごはんの試食の時は、施設の雰囲気をしっかり観察できる時間です

食事の後は施設内を案内されます。

案内は、施設長やケアマネージャーがしてくれるのが多いです。有料老人ホームだと営業担当が案内するケースが多いです。

聞きたいことは積極的に聞いておきましょう

冒頭でも書きましたが、できたら親本人と一緒に見学に行くのをおすすめします。

親が行けそうもなければ、兄弟や親族などと一緒に行くと、複数の視点から的確に判断できるでしょう

一緒に行くと見学終了後に感想を話しあうことで、課題が見つかったり新しい発見につながります。

見学で確認すること
  • 入居者の男女比やどんな人柄か
  • 職員の表情や服装
  • 介護や介助の様子や、職員と入居者のコミュニケーション
  • 居室内や供用スペースは清潔か
  • 居室の収納の広さ
  • 施設周辺の環境、交通の様子

以下の表は入居の検討にあたり役立った情報の順位です。

介護付き有料老人ホーム
サ高住
  1. 見学や入居相談による情報
  2. 知人や友人・家族などによる口コミ情報
  3. 体験入居による情報
  4. ホームや運営事業者のパンフレット
  5. 新聞や雑誌その他のマスメディアでの報道記事
  1. 知人や友人・家族などによる口コミ情報
  2. 見学や入居相談による情報
  3. ホームや運営事業者のパンフレット
  4. 新聞や雑誌その他のマスメディアでの報道記事
  5. サ付き住宅登録情報システム

>>高齢者施設を見学する際の最重要ポイントまとめ

STEP 8:体験入居

見学をしてみて、「良かったかな」と思える施設はあったでしょうか。

施設に確認し、体験入居を受け入れているようでしたら申し込んでおきましょう

有料老人ホームでは受け入れているところは多いです。一泊だけではなく、できたら1週間ほど体験入居するのがおすすめです。

施設との相性の良し悪しがわかったり、思っていたのと違っていたりするかもしれません。

介護度が重い親の場合、体験入居を経て問題がなければ自宅に戻らず、そのまま入居に移行することもあります。

すぐに判断できない時は、入居一時金が必要な施設では最終的な結論はクーリングオフが可能な3ヶ月以内に出しましょう。

体験入居やショートステイは入居後の不満やトラブル回避に有効

特養や老健など介護保険で入れる施設には「体験入居」がありません。

特養などは待機者が多くすぐに入居できないので、親の介護度が要介護度が3以上なら、この段階で入居を申し込んでおきましょう

そうすると、待機者として登録されます。

手続きをしたら、担当のケアマネージャーに相談して介護保険の居宅サービスであるショートステイとして利用して入居に近い体験をしてみます。

この方法なら一度だけでなく、在宅の間は何度も利用できます

何度も利用して施設に馴染み、職員からも顔を覚えられると、入居の優先順位が高くなるケースもあるようです。

有料老人ホームなどでもショートステイを受け入れているところがあるので、資料を読んで確認してみましょう。

体験入居・ショートステイで見学するポイント
  • 他の入居者とコミュニケーションが取りやすいか
  • 職員ととコミュニケーションが取りやすいか
  • 食事が口に合うか
  • 行動が制限されて不便がないか
  • 居心地の良さ
  • サービスがきちんと提供されているか

STEP 9:入居を決定・契約

入居を決めたら、申込書と介護保険証の写しなどの必要書類を施設に提出します。

有料老人ホームなどでは、空きがあればこの段階で施設側と本人とで面談が行われます。

面談をしないで、空きがあるからすぐに「入居できます」といった施設には用心しましょう。

お互いがしっかりした手続きを踏むのがトラブル防止になります。

施設が近所であれば面談は、施設側が親の実家、または入院中の病院に来てくれます。

待機者がいる場合は待機者リストに登録されて、空きができたら連絡が来て面談になります。

契約を交わす前に、施設で生活することが可能か面談が行われます

特養はすぐに空きが出ることは珍しいことです。空きが出たら誰を入居させるかを決める入所判定会議が行われます。

通常、本人の要介護度や介護者の状況などを審査し、必要性が高い申込者が優先されます。

決定したら連絡が来て面談に進みます。

有料老人ホームなどでは、入居契約前に希望の居室をおさえるための「入居申し込み」をすることがあります。

  • 契約までにじっくり考える時間になる
  • 申込金として10万円ほど支払う
  • キャンセルした際の返金の有無を確認しておく

面談をしてみて、その施設での生活が可能か審査されます。

可能だと判断されれば、具体的な入居日を決定して契約に進みます。

契約日には、重要事項についての説明を受けて同意すれば契約書に署名と捺印をして締結します。

>>契約までに必ず確認するべきポイント完全ガイド

STEP 10:入居開始

契約が終わって入居までの間は、何を持っていくか検討しなければいけません。入居先によって、持ち込める物の量や内容が異なります

通常、ベッドは介護保険施設では備え付け、それ以外では持ち込みのところが多いようです。テレビは個室はもちろん多床室でも持ち込み可能のところが一般的です。

一方、介護度が高い入居者が多い施設では電気ポットや冷蔵庫、冷暖房器などは安全確保の観点で持ち込めないところが多くなっています。

施設に確認してから準備しましょう。

原則、施設に入居する場合は施設に住民票を移します。しかし、介護保険の保険者は下の説明のように住宅地特例によって継続することがあります。

例えば、A市(自宅)からB町(施設)に住民票を移したとして、

A市のまま
B町に移る
  • 介護保険の保険者
  • 介護保険料
  • 保険給付
  • 住所
  • 住民税
  • 行政サービス
住宅地特例

施設所在地の区市町村の財政負担が集中するのを防ぐ目的で設けられた制度です

住宅地特例の対象になる施設
  • 特別養護老人ホーム(特養)
  • 老人保健施設(老健)
  • 介護療養型医療施設(療養病床)
  • 特定施設(有料老人ホーム・サ高住・ケアハウス)

困ったことがあれば専門家がいる窓口で相談

ある程度、施設の絞り込みまではできても、いざ入居する施設を決めるのは勇気がいることです。

入居の目的やタイミングが固まったら、自分で調べつつ介護施設に詳しい専門家に相談するのもおすすめです。

専門家は施設の特徴や様々な情報を持っているため、自分の着眼点以外の点からも様々な提案をしてくれる可能性があります。

相談を通して、施設の特長・運営方針・共有設備・居室設備・提供するサービス内容などの細かい情報を得られるため、自分にとって有益な情報となるはずです

ただし、特定の施設から仲介手数料をもらっているアドバイザーの場合、アドバイザーの都合に合わせた施設紹介をされることもあるので、自分でも情報収集を行うことを意識しましょう。

地域包括支援センター

要支援認定の方や介護認定を受けていない方は、地域の介護事情に詳しい地域包括支援センターに相談するのがおすすめです。

無料で利用でき、地域の介護施設に関する情報や相談など、幅広い利用者の悩みに対応してくれるので、非常に頼りになります。

近隣地域の老人ホーム一覧などを用意していることもあるので、近場の施設の情報を集める場合は好都合です。

ケアマネージャー

すでに介護保険のサービスを利用している方であれば、担当のケアマネジャーに相談するのもおすすめです。

ケアマネジャーは近隣の介護施設の情報に詳しく、また利用者の状況も把握していることが多いので、その人に合っている施設提案をしてくれる可能性が高いです。

施設の利用を検討している旨の相談をして、どの程度の情報を持っているのか聞いてみましょう。

ケアマネジャーの中には、在籍している事業所の近隣情報や営業活動が活発な施設しか知らないケースもあり、情報の質と量に関してはケアマネージャー次第と言えます。

参考サイト:
厚労省 老人保健健康増進等事業
高齢者住宅財団 サービス付き高齢者向け住宅等の実態に関する調査 報告書
全国有料老人ホーム協会 有料老人ホームにおける前払金の実態に関する調査研究事業報告書


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