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【親の施設探し】兄弟の間でトラブルが起きないために

親の施設探しを始める時、兄弟がいる場合はなるべく早い段階で相談し合いましょう。

介護の考え方は、親と同居している者と離れて暮らしている者とではズレが生じることがあります。

そのことに気づかないでいるとトラブルが頻繁に起こります。

お互いの立場をきちんと理解することが円満への近道。

介護でもめると、そのまま相続でももめることになるので、早いうちから話し合う機会を設けトラブルを抑えておきましょう。

目次

起こりうるトラブル

兄弟の間で多い介護をめぐるトラブルとはどのような事例があるのでしょうか。

だれが施設探しを担うのか

今まで仲が良かった間柄でも、いざ介護が必要になった時、それぞれの事情によって消極的になるケースも出てきます。

場合によっては介護の押し付け合いが起きて、関係が悪化してしまうこともよくある話です。

誰が施設探しを担うか」が決まった後に、それ以外の人がその人に任せっぱなしで、全く協力的ではないなどでトラブルに発展することもよくあります。

自己犠牲と怒りの感情

兄弟の協力がなく「ひとりで全部やる」と軽い気持ちで介護を引き受けてしまう場合が考えられます。

使命感を感じて自分がやると決めたものの、想像していた以上に大変だと後々気づくことになります。

そうした思いを抱えながら、長く続く自己犠牲の果てに他の兄弟に対して怒りが込み上げてきます。

お金の揉めごと

介護はお金もかかるものです。

介護に伴う費用の負担割合を理由に、兄弟間でもめてしまうことがあります。

介護費用を負担することから逃げるために「子供の学費がかかるから」「住宅ローンが残っているから」などを理由にあげ、不信感や嫌悪感を抱いてしまうことも少なくありません。

そのほか、「相続はどうするか」といった親の遺産をめぐるトラブルが生じてしまうケースもよくあります。

トラブル回避のためにやっておくべき4つのこと

施設の入居を考え始めるのは、最も介護に関わっている子が検討を開始します。

相談なく入居を決めると施設を検討するに至った理由ではなく、「施設を決めた」と言う結果だけが大きく伝わります

後から聞かされた兄弟は

「施設に入れるのはまだ早い」
「費用はどうするんだ」

と言い出しトラブルに発展しがちです。

トラブルにならないために
  1. とにかく話し合うクセをつける
  2. 親の財産を把握する
  3. ほかの兄弟に黙って行動しない
  4. 外部に相談

とにかく話し合うクセをつける

トラブルのもとはコミュニケーション不足がすべてです。

それぞれが離れて生活していると、会う頻度も減りお互いの近況をまったく知らないケースがあります。

普段からコミュニケーションをとっていないのに、いざというときにいきなり円滑にいくはずがありません

毎週、毎月は難しくても年単位で良好なコミュニケーションを少しずつ構築していくしかありません。

基本的なことですが、『元気にしてるか?』『いつもありがとう』などとあいさつや感謝の気持ちを伝えるところから始めると、相手にも思いが伝わるはずです。

コミュニケーションの場に、配偶者(夫や妻)が加わると入れ知恵されたりしてもめることも少なくありません

基本は兄弟だけでコミュニケーションをとることが望ましいです。

お互いの立場や譲れないことを明確にし、相手への感謝や尊重の気持ちを忘れずにしましょう。

親の財産を把握する

介護が始まると、なにかと出費がつきものです。

介護費用は親の資産を当てるのが鉄則。兄弟の誰かが出すことになれば、出していない人に不満が募るのは時間の問題です。

だからこそ介護前に、親の財産を把握しておく必要があります。

親の年金や財産が少ない場合は担当ケアマネージャーに伝えれば、経済面を考慮したケアプランを作成してもらえます

親の財産をきちんと把握しておけばスムーズに入居の検討ができますが、親に聞きづらいし、いろいろと警戒されるのも避けたいところです。

そんな時は、『何かあっても親をしっかりサポートしたいから、銀行口座や不動産などの情報を共有させてほしい』と、親を立てることを第一に切り出すのがコツです。

認知症になったら判断力が衰え、財産の把握がむずかしくなるので、元気なうちにちゃんと聞いておくべきです。

また、施設への入居は親の財産が減り、親が亡くなったときに相続できる額が減ることを意味しています。

相続は兄弟とトラブルになりやすい原因なので、お金の使い道についても話し合いは必要です。

ほかの兄弟に黙って行動しない

兄弟と離れて生活していると、親の介護について考えるのは必然的に親の近くに住んでいる、もしくは同居している子が担うことに。

このとき、重要なのは「情報共有」の徹底です。

どんな介護サービスを使ったか、病院でどんな診断を受けたかなど重要な情報を「忙しい」「心配させたくない」「どうせ返事がこない」と、兄弟への連絡を怠っていると、「勝手に決めた」「聞いてない」などとあとでトラブルになります。

兄弟で連絡を取り合えるようにSNSを使い、「明日から検査入院」「治療費は○万円でした」などとこまめにメッセージを送って情報をシェアしておきましょう。

もし、気がついてもらえなくても「報告した」という事実が大事で、あとで「何の連絡もなかった」と指摘されなくなります。

外部の専門家に相談

「どこに相談するのか分からない」と迷ったら、まずは地域包括支援センターに相談しましょう。

地域包括支援センターは高齢者の生活を支える総合機関で、保健師や看護師、社会福祉士、ケアマネージャーが在籍しています。

いろいろな制度を総合的にフル活用しながら、高齢者に向けて適切なサービスの紹介や支援を行う役割を担っています。

高齢者に関わる問題の総合相談窓口としての存在意義が非常に大きく、特に「 初めて介護に直面した家族 」の相談役として最適と言えます。

介護を抱え込んでいる兄弟がいる場合

逆に、主になって介護している兄弟が、介護を抱え込み頑張りすぎているケースもあります。

客観的に見て、介護が限界に達していることを察知した場合には、介護施設への入居を助言してあげましょう。

頑張りすぎると、ストレスから虐待に向かうことがあります。

虐待の発生の要因と考えられること

【介護負担】

  • 虐待者の介護疲れ(37.2%)
  • 高齢者本人の認知症による言動の混乱(37.0%)
  • 高齢者本人の身体的自立度の低さ(30.4%)
  • 高齢者本人の排泄介助の困難さ(25.4%

財団法人医療経済研究機構

虐待とは暴力を振るうだけでなく、親への金銭搾取や介護放棄も含まれます。

施設入居はお金がかかることなので、情報を共有し相談しながら見解を統一させていきましょう。

>>困った時に役立つ情報・お問い合わせ先

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